旧第1棟校舎解体記念品製作秘話

1.旧第1棟校舎床材の入手

旧第1棟校舎の解体に伴い、記念品を作製したいと思い、2024年5月頃から旧第1棟校舎の端材入手方法について考えていました。『三十周年誌』の「卒業生の思い出」の記事にもある様に、職員室前の廊下のギシギシとたてる音が思い出に残っていると回想している方もみえます。春日井高等学校恩師および私たち卒業生が歩いた床材、具体的には下記写真に示した1階、2階および3階の廊下材が入手できれば幸いと思いました。


入手希望の床材 その1 (旧第1棟校舎1階廊下)


入手希望の床材 その2 (旧第1棟校舎2階廊下)


入手希望の床材 その3 (旧第1棟校舎3階廊下)

解体業者方々の手間をできる限り最小限にして、いただける材であればこれに拘る気持ちは無いことも伝えたところ、2025年3月、谷口事務長を通じて春日井高校校舎建築工事共同企業体の代表企業の一社である住友林業(株)から、旧第1棟校舎1階床材(職員室もしくは被服室?)、同3階教室床材および同3階教室教壇(4分割品)の提供であれば可能との事でしたので、この3種の床材を戴くことになりました。


提供いただいた床材 その1 (ⅰ)旧第1棟校舎1階床材


提供いただいた床材 その2 (ⅱ)旧第1棟校舎3階教室床材


提供いただいた床材 その3 (ⅲ)旧第1棟校舎3階教壇

春日井高等学校と一個人である鷲見との間で「春日井高等学校旧第1棟校舎床材等の授受に関する覚書」を締結したのち、2025年4月18日に旧第1棟校舎の床材等の端材3種を私の自家用車に詰める量を戴きました。具体的に戴いた量は以下の通りです。

(ⅰ)旧第1棟校舎1階床材・・・点検口(1400mm×800mm)2枚
(ⅱ)旧第1棟校舎3階教室床材・・・点検蓋(480mm×480mm)6枚
(ⅲ)旧第1棟校舎3階教壇・・・教壇4分割品(1250mm×900mm)2枚

2.記念品作製部材の切り出し(床端材の木部と金属部の分離)
2.1 旧第1棟校舎1階床材(点検口)

木枠を外す前の床材の裏面


片側の木枠を外す


根太材を外す


全ての枠材を外す


床材の切り出し(その1)


床材の切り出し(その2)


床材の切り出し(その3)


切り出した床材

2.2 旧第1棟校舎3階教室床材(点検蓋)

表面:ステンレス枠がはめ込まれている


裏面:ステンレス板で貼り合わせられている


まずは床材のステンレス枠を外す


ステンレス板と床材(集成材)が張り合わされている


ステンレス板と床材(集成材)を剥がす


ステンレス板と床材(集成材)を分離する


ステンレス板を剥がしたあとの床材の裏面


床材の裏面を研磨し接着剤を除去


記念品の切り出し前の床材


床材の切り出し


切り出した床材

2.3 旧第1棟校舎3階教壇(4分割品)

切り出す前の教壇の表面


教壇の切り出し(その1)


教壇の切り出し(その2)


切り出した教壇(その1)


切り出した教壇(その2)

3.記念品の製作
旧第1棟校舎解体記念品を製作するにあたり、当初、
旧第1棟校舎1階床材、3階教室床材および3階教壇の3点を1セットにした記念品を製作することを想定していましたが、3階教壇については、教壇の面影を残す為には小さく切り出すことは困難であり、記念品のセットのひとつにするのは不適切であると判断し、旧第1棟校舎1階床材および3階教室床材の2種を1セットにする事としました。


記念品として切り出した床材3種(左2点は教壇、中央の13点は1階床、右の13点は3階教室床) 切断面はヤスリで研磨し、素手で触れても良い様にした


各記念品にラベルを貼り、フタ付きの透明ケースに入れる


左側に1階床材、右側に3階教室床材をケースに入れる


各記念品の裏側にはカードを添付


リボンをつけて記念品完成(記念品を欲する方々に全て提供致しました)

4.(番外篇1)踏台製作
余った床材、根太材を用いて踏台を製作してみました。サイズが少々大き過ぎる様ですので、記念品として提供するのは諦めました。


一定サイズの板材を切り出し(485mm×225mm/枚)


根太材から脚部材の切り出し


脚部を板材に接着


釘打ちをし、踏台の完成

5.(番外篇2)記念品試作検討品

各種教壇、長方形の板材、木札等の試作品

文責:鷲見(2組)